【金利タイプ別】固定金利と変動金利、社債で選ぶならどっち?

個人向け社債や国債を選んでいると、「固定金利」や「変動金利」といった言葉を目にします。これは、受け取れる利息の決まり方の違いを示す、非常に重要なポイントです。

特に、私たちがいま経験しているような「金利上昇局面」では、どちらを選ぶかによって、将来受け取るリターンが大きく変わる可能性があります。

「満期まで利率が変わらない安心感」を取るか、「将来の金利上昇の恩恵を受ける可能性」を取るか。この記事では、固定金利と変動金利、それぞれの特徴と、あなたの投資戦略に合った選び方を解説します。


「固定金利」― 満期まで利率が変わらない安心感

固定金利とは、その名の通り、社債が発行されてから満期を迎えるまで、利率がずっと変わらないタイプです。現在日本で発行されている個人向け社債の、ほとんどがこの固定金利を採用しています。

  • メリット:
    • 収益が確定している: 購入した時点で、満期までに受け取れる利息の総額が確定します。将来の収支計画が立てやすく、精神的にも安心感があります。
    • 金利低下局面に強い: もし世の中の金利が下がっていっても、あなたの社債の利率は購入時の高いまま維持されます。
  • デメリット:
    • 金利上昇局面に弱い: もし今後、世の中の金利がどんどん上がっていくと、あなたの持っている社債の利率は相対的に見劣りしてしまいます。「もっと利率が高い新しい社債に投資しておけば良かった」という機会損失が生まれる可能性があります。
  • こんな人におすすめ:
    • 「将来のことは分からないので、とにかく決まった金額を安定的にもらいたい」という方。
    • 今後、金利はあまり上がらない、もしくは下がると考えている方。

「変動金利」― 金利上昇の波に乗る可能性

変動金利とは、半年に一度など、定期的に利率が見直されるタイプです。多くの場合、「10年物国債の金利」のような市場の指標金利に連動して、利率が上下します。個人向け国債の「変動10」がこのタイプの代表例です。

  • メリット:
    • 金利上昇局面に強い: 世の中の金利が上昇すれば、それに連動してあなたの受け取る利息も増えていきます。インフレ(物価上昇)にも比較的強いと言えます。
  • デメリット:
    • 収益が確定しない: 将来受け取れる利息の額が変動するため、購入時点では正確なリターンを計算できません。
    • 金利低下局面に弱い: もし世の中の金利が下がれば、受け取れる利息も減ってしまいます。
  • こんな人におすすめ:
    • 「今後も金利は上がっていくだろう」と、将来の金利上昇を予測している方。
    • 収益の不確実性を受け入れてでも、金利上昇のメリットを享受したい方。

まとめ:あなたの「金利予測」が選択の鍵

金利タイプ固定金利変動金利
特徴利率が満期まで一定利率が定期的に見直される
長所収益が確定・安心感金利上昇時に有利
短所金利上昇時に不利収益が不確定
将来予測金利が「上がらない/下がる」と考える人向け金利が「上がる」と考える人向け

固定金利と変動金利、どちらが優れているというわけではありません。 あなたの「今後の金利がどう動くか」という見通しと、「収益の安定性と可能性のどちらを重視するか」という投資スタンスによって、最適な選択は変わります。

多くの個人向け社債は「固定金利」ですが、この知識を持っておくことで、個人向け国債「変動10」のような変動金利商品と比較検討する際の、明確な判断基準を持つことができるでしょう。

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