社債の「利回り」計算方法|利率(クーポン)との違いも分かりやすく解説

社債の「利回り」計算方法|利率(クーポン)との違いも分かりやすく解説 【初心者向け】社債の基礎知識

結論:「利率(クーポン額面に対して毎年支払われる利子の割合です。債券の価格が変動しても、この率は変わりません。)」は額面債券の券面上の金額で、満期に払い戻される基準です。債券価格は「額面100あたり」で表されます。に対して毎年支払われる利息の割合、「利回り」は購入価格を基準にした実際の年間リターンです。新発債これから新しく発行される債券です。募集期間中に申し込み、通常は額面どおりの価格で購入します。を額面(単価額面100あたりの債券価格です。98なら額面より2%安く買える状態(アンダーパー)です。100円)で買えば両者は一致しますが、既発債すでに発行され、市場で流通している債券です。証券会社の在庫から、募集を待たずにいつでも購入できます。 詳しく見る →を単価99.70円で買えば利回りは利率より高く、101円で買えば低くなります。証券会社の一覧で利率と利回りの数字が違うのは、この単価の差が原因です。本稿では2つの違いと、簡単な利回りの計算方法を解説します。


「利率」と「利回り」の決定的な違い

まずは、2つの言葉の意味を正確に理解しましょう。

  • 利率(クーポンレート)
    • 「額面金額に対して、1年間に支払われる利息の割合」のことです。社債が発行される時にあらかじめ決められており、満期まで変わりません。これは、あくまで社債そのものに設定されたスペックです。
  • 利回り
    • 「投資した金額に対して、1年あたり平均で何%のリターンが得られるか」を示す総合的な収益率です。利息だけでなく、購入価格と額面の差額(差益や差損)も考慮に入れた、投資家目線の本当のリターンと言えます。

なぜ「利回り」が重要なのか?

「利率」と「利回り」が異なる数字になるのは、社債を額面と同じ価格で買わない場合があるからです。特に、すでに発行された社債(既発債)を市場で売買する際に、この違いが重要になります。

簡単な例で見てみましょう。 利率3%、残りの期間がちょうど1年の社債(額面100万円)があるとします。

  • ケースA:99万円で購入した場合(アンダーパー額面(100)より安い価格で取引されている状態です。満期には100で償還されるため、値上がり分(償還差益)が利益になります。
    • 1年間で得られる利益 = 利息3万円 + 償還満期を迎えて、額面のお金が投資家に払い戻されることです。差益1万円 = 合計4万円
    • 利回り ≈ 4.04% (4万円 ÷ 99万円)
    • 安く買った分、利率よりも高いリターンが得られます。
  • ケースB:101万円で購入した場合(オーバーパー額面(100)より高い価格で取引されている状態です。高い利子を受け取れる代わりに、償還時には差損が出ます。最終利回りは両方を織り込んで計算されます。
    • 1年間で得られる利益 = 利息3万円 – 償還差損1万円 = 合計2万円
    • 利回り ≈ 1.98% (2万円 ÷ 101万円)
    • 高く買った分、利率よりも低いリターンになってしまいます。

このように、購入価格によって最終的なリターンは大きく変わるため、投資判断においては利率よりも利回りを見ることが不可欠なのです。


まとめ

「利率」と「利回り」の違いを理解することは、社債投資のレベルを一段階引き上げてくれます。

  • 利率は、社債の「額面」に対する利息の割合(スペック)。
  • 利回りは、あなたの「投資額」に対する総合的なリターン(実質的な収益率)。

新しく発行される「新発債」を額面通りに購入する場合は「利率≒利回り」となりますが、特に「既発債」を検討する際には、必ず利回りに注目して、その社債が持つ本当の価値を見抜くようにしましょう。

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コメント

  1. […] ため、差損1万円を利息で埋めることになります。単価が100円を下回るほど、表面の利率より実際の利回りは高くなります(この「利回り」の計算は利率と利回りの違いで解説しています)。 […]