ソフトバンクグループの個人向け社債|全発行履歴・利率推移・次回はいつ?

ソフトバンクグループの個人向け社債(円建て)の発行履歴を、当サイトの発行履歴データベースから発行体債券を発行してお金を借りる企業・政府・機関のことです。債券投資は「発行体にお金を貸す」ことにあたります。別にまとめたページです。掲載データは2021年以降の12回分。回号にリンクがある銘柄は、運営者による「プロの視点」付きの個別解説があります。

発行体分析:ソフトバンクグループの信用力と発行戦略

ソフトバンクグループの信用力を考えるとき、通常の事業会社の物差しはあまり役に立ちません。同社の実態は通信会社ではなく、アーム、ビジョン・ファンド、通信子会社ソフトバンク株式などの資産ポートフォリオ保有している資産の組み合わせ全体のことです。「卵を一つのカゴに盛るな」のカゴの構成にあたります。を抱えた投資持株会社です。機関投資家生命保険会社・銀行・年金基金など、大量の資金を運用するプロの投資家のことです。債券市場の売買の大部分を占めます。が同社を分析する際の中心指標はLTV(保有資産価値に対する純負債の比率)で、損益計算書よりも「資産価値がどれだけ動くか」「手元流動性売りたいときに、すぐ適正な価格で売れるかどうかの度合いです。流動性が低い銘柄ほど売買のコストが大きくなります。が何年分の償還満期を迎えて、額面のお金が投資家に払い戻されることです。をカバーしているか」を見ます。つまり同社の社債は、実質的に上場株式ポートフォリオの下支えを信じる投資です。

発行戦略の特徴は、国内リテール市場への圧倒的な依存度です。海外機関投資家向けにはドル建て・ユーロ建てで起債発行体が債券を発行して資金を調達することです。し、円貨の大型調達はほぼ個人向けに集中させています。これは国内機関投資家の与信枠が飽和しているという制約の裏返しであると同時に、「ソフトバンク」ブランドが個人市場では格付けR&IやJCRなどの第三者機関が、発行体の「約束どおり支払う力」を記号で評価したものです。AAAが最上位で、個人向け社債はA格前後が中心です。 詳しく見る →以上の信用として機能することを、発行体自身が熟知しているためです。

【見るべきポイント】①普通社債かハイブリッド債債券と資本の中間の性質を持つ証券です。銀行は法規制、保険はソルベンシー、事業会社は格付け上の資本性と、発行の理屈がそれぞれ異なります。 詳しく見る →かをまず確認(リスクが全く違います)。②JCRの格付けだけでなく、海外格付会社の評価(投機的等級)との目線差を理解した上で利率を評価すること。③LTV保有資産の価値に対する純負債の割合です。ソフトバンクグループのような投資会社の信用力は、利益ではなくこの指標で測ります。 詳しく見る →と手元流動性——これは当サイトが決算ごとに確認し、下の「最新データ」欄に掲載しています。利率の高さは、この資産価値変動リスクの対価です。

📊 最新データ(当サイト集計・2025年12月末時点)

  • LTV: 20.6%(2025年6月末17.0%→9月末16.5%→12月末20.6%)。直近の上昇はAI関連投資(OpenAIへの追加出資等)による純負債の積み増しが主因です
  • NAV(時価純資産): 約30.9兆円。逆算すると保有株式価値は約39兆円・純負債は約8兆円です
  • 自社規律のLTV25%に達するのは、保有資産が約18%下落したとき——余裕はありますが、方向は要監視の局面です
  • 手元流動性: 約3.8兆円(「最低2年分の社債償還資金を確保する」方針の文脈で開示)

読み方の詳細はLTVの解説記事をご覧ください。

この欄は決算にあわせて当サイトが更新します(最終更新: 2026-09-03)。

発行履歴:普通社債

条件決定回号年限利率(%)国債利回りスプレッド発行額格付主幹事
2026/09/047074.752.493+2.2610000億円A(J)野村/大和/日興/みずほ/三菱/SBI
2025/11/266773.981.538+2.445000億円A(J)日興/野村/SBI/大和/三菱/みずほ/岡三
2025/04/186553.340.844+2.506000億円A(J)野村/大和/SBI/みずほ/三菱/日興
2024/11/276473.150.793+2.363500億円A(J)日興/SBI/大和/三菱/みずほ
2024/05/316373.030.774+2.265500億円A(J)大和/日興/野村/SBI/三菱/みずほ
2024/03/015973.040.446+2.595500億円A-(J)
2022/12/015872.840.191+2.653850億円A-(J)みずほ/大和/日興/野村/SBI/三菱

発行履歴:ハイブリッド社債(利払繰延・期限前償還条項付)

回号の「劣」はハイブリッド(劣後性あり)を示します。普通社債とはリスクの中身が異なります。仕組みは事業会社ハイブリッド債の解説を必ず参照してください。

条件決定回号年限利率(%)国債利回りスプレッド発行額格付主幹事
2026/06/05劣935NC55.121.955+3.172600億円BBB+(J)日興/三菱/SBI/野村/みずほ
2026/04/10劣835NC54.971.866+3.104180億円BBB+(J)大和/みずほ/SBI
2023/04/14劣635NC54.7500.156+4.592220億円BBB(J)大和/野村/みずほ/SBI/岡三
2021/09/10劣372.40-0.081+2.484500億円BBB+(J)みずほ/大和/SMBC日興/三菱UFJMS/SBI/野村
2021/06/03劣535NC52.750-0.092+2.844050億円BBB(J)大和/SMBC日興/三菱UFJMS/みずほ/野村/SBI

利率はどう動いてきたか

当サイト集計の範囲では、2021年の2.75%台から直近2026年の4.75%まで、市場金利の上昇を反映して条件が切り上がってきました。年限や商品性(普通社債かハイブリッドか)で水準は大きく異なるため、比較の際は同じ年限・同じ商品類型で見ることが重要です。市場全体の水準は平均利率の推移(全銘柄データ)を参照してください。

次の発行はいつか——償還・コールのスケジュールから読む

社債の新規発行のタイミングを読む実務的な手がかりの一つが、既発債すでに発行され、市場で流通している債券です。証券会社の在庫から、募集を待たずにいつでも購入できます。 詳しく見る →の償還・初回コールに伴う借換(リファイナンス)需要です。既発債が満期を迎える(またはコールされる)時期の前後は、その資金を手当てするための新発債これから新しく発行される債券です。募集期間中に申し込み、通常は額面どおりの価格で購入します。が出やすくなります。

ただし、ここで大事な留保があります。発行体の資金調達は、個人向け債だけでなく機関投資家向け(ホールセール)の社債・外貨建て債・銀行借入・CPまで含めた満期構成全体で管理されています。下の表は当サイトが捕捉している個人向け債の分だけなので、表に何もなくても、ホールセール債や外債の償還を個人向けの新発で借り換える形の発行は普通にあります。機関投資家側の投資枠が既発債で埋まっている発行体ほど、償還の受け皿を個人市場に求めやすい——つまり個人向けの発行はむしろ「調達全体の玉突き」の結果として出てくることが多い、というのがプロの見方です。その前提の上で、個人向け分の償還・初回コールの推定は以下の通りです(当サイト推定・確約ではありません)。

時期(推定)回号イベント年限発行額
2028年4月頃劣6初回コール35NC52220億円
2028年9月頃劣3償還74500億円

この償還・コールが集中する時期の前後は、借換の新発債が出やすい局面の一つと読めます。ただし前述の通り、これは個人向け分だけを見た下限的な手がかりです。逆方向も同様で、表に償還があっても現金・ホールセール債・借入など他の手段で賄われることは普通にあります。新しい発行が公表されると、当サイトはトップページの募集中一覧に掲載し、個別解説ページを作成します。

人気の銘柄は募集初日に完売することが多く、口座開設には数日かかります。「発行が発表されてから口座を作る」のでは間に合わないため、個人向け社債に強い証券会社の比較を参考に、口座は先に準備しておくのが実務上の第一歩です。

関連記事:事業会社ハイブリッド債の仕組み(SBGで学ぶ)IT企業の社債は買いか個人向け社債の平均利率の推移(全銘柄データ)

出所:各発行体・引受証券会社が発行体から債券をいったん買い取り、投資家に販売することです。引き受ける証券会社の集まりを引受団と呼びます。証券会社の公表情報を基に当サイト集計。条件決定投資家の需要を見ながら、仮条件の範囲内で実際の利率などが確定することです。日ベース(※印は発行日)。国債利回りは条件決定日の同年限の値(財務省「国債金利情報」=日本相互証券の引け値ベース。NC付きは初回コール年限、中間年限は補間)、スプレッド国債など基準となる金利への「上乗せ幅」のことです。発行体の信用リスクと流動性の対価で、社債の値段の本体といえます。 詳しく見る →=利率−国債利回り。2021年頃までのマイナス金利期は利率を絶対水準で決める「絶対値決め」が多く、その期間のスプレッドは信用リスク発行体が利子や元本を約束どおり支払えなくなるリスクです。債券投資の中心的なリスクで、格付けやスプレッドで値付けされます。の値段としては読めません。正確性・完全性を保証するものではありません。投資判断は必ず目論見書債券の発行条件やリスクを記載した法定の開示書類です。購入前に必ず交付されます。 詳しく見る →等の原資料をご確認ください。