三井住友フィナンシャルグループの個人向け社債|全発行履歴・利率推移・次回はいつ?

三井住友フィナンシャルグループの個人向け社債(円建て)の発行履歴を、当サイトの発行履歴データベースから発行体債券を発行してお金を借りる企業・政府・機関のことです。債券投資は「発行体にお金を貸す」ことにあたります。別にまとめたページです。掲載データは2023年以降の8回分。回号にリンクがある銘柄は、運営者による「プロの視点」付きの個別解説があります。

発行体分析:三井住友フィナンシャルグループの信用力と発行戦略

三井住友フィナンシャルグループは、3メガの中で最も収益効率(ROE)が高いと評価されることが多いグループです。カード(三井住友カード)・コンシューマーファイナンス(SMBCコンシューマーファイナンス)など非銀行部門の収益貢献が厚く、銀行本体の利ざやに依存しすぎない収益構造が信用力を支えています。一方で米国・アジアへの積極投資は、リターンと同時に地政学・為替リスクの持ち込みでもあり、機関投資家生命保険会社・銀行・年金基金など、大量の資金を運用するプロの投資家のことです。債券市場の売買の大部分を占めます。はその投資規律を注視しています。

個人向けはB3T2銀行の自己資本規制で「補完的資本」に算入できる劣後債です。10年満期・5年後コール(10NC5)が典型で、実質破綻時には元本が毀損する条項が付いています。 詳しく見る →劣後債発行体が破綻したとき、弁済の順位が普通の債券より後回しになる債券です。その分だけ利回りが高く設定されます。 詳しく見る →が中心で、販売はグループのSMBC日興証券が主導します。発行カレンダーは資本管理に沿って規則的で、既発劣後債の資本算入逓減が始まる前に借換の新発を出すパターンが読み取れます。

【見るべきポイント】①3メガ横比較では、同時期の発行なら利率差はごく僅かです。差があるときは年限構成(NC型か)と発行時期の金利水準を確認。②グループの海外与信の質は決算の与信費用で定点観測できます。③劣後債は「銀行が健全である限り高利回りの優良債」ですが、その前提が崩れる事態=金融危機時の挙動は、当サイトのコールスキップ解説をご覧ください。

📊 最新データ(当サイト集計・2026年3月期決算時点)

  • 純利益1兆5,829億円(+34%)で過去最高。3メガ揃って最高益を更新した年です(合計は初の5兆円超え)
  • 金利上昇による資金利益の改善が主因で、個人向けB3T2劣後債の発行体としての資本・収益力は厚みを増しています。本ページの指摘どおり、3メガ横比較では信用力の差より年限構成(ブレット型かNC型か)で選ぶのが実際的です

この欄は決算にあわせて当サイトが更新します(最終更新: 2026-09-04)。

発行履歴(いずれも劣後債・B3T2)

当サイト集計の範囲では、三井住友フィナンシャルグループが個人向けに発行してきたのはいずれも劣後債(B3T2)です。B3T2には、満期まで持ち切る10年ブレット型と、5年後の初回コールが実務上の前提となる10NC5型があり、ペアで同時発行されることが多くあります。コールの仕組みはコールの解説、コールが行われないリスクはコールスキップの解説を参照してください。

条件決定回号年限利率(%)国債利回りスプレッド発行額格付主幹事
2025/10/10劣2110NC51.8131.231+0.58810億円AA-(R)/(J)日興
2025/10/10劣22102.3451.697+0.65440億円AA-(R)/(J)日興
2024/07/12劣1910NC51.3930.586+0.81580億円AA-(R)/(J)日興
2024/07/12劣20101.9461.055+0.89420億円AA-(R)/(J)日興
2023/10/13劣1710NC51.2760.322+0.95850億円A+(R)/(J)日興
2023/10/13劣18101.7580.765+0.99450億円A+(R)/(J)日興
2023/03/01劣1510NC51.1680.219+0.95640億円A+(J)日興
2023/03/01劣16101.6670.525+1.14360億円A+(J)日興

利率はどう動いてきたか

当サイト集計の範囲では、2023年の1.17%台から直近2025年の2.35%まで、市場金利の上昇を反映して条件が切り上がってきました。年限や商品性(普通社債かハイブリッドか)で水準は大きく異なるため、比較の際は同じ年限・同じ商品類型で見ることが重要です。市場全体の水準は平均利率の推移(全銘柄データ)を参照してください。

次の発行はいつか——償還・コールのスケジュールから読む

社債の新規発行のタイミングを読む実務的な手がかりの一つが、既発債すでに発行され、市場で流通している債券です。証券会社の在庫から、募集を待たずにいつでも購入できます。 詳しく見る →償還満期を迎えて、額面のお金が投資家に払い戻されることです。・初回コールに伴う借換(リファイナンス)需要です。既発債が満期を迎える(またはコールされる)時期の前後は、その資金を手当てするための新発債これから新しく発行される債券です。募集期間中に申し込み、通常は額面どおりの価格で購入します。が出やすくなります。

ただし、ここで大事な留保があります。発行体の資金調達は、個人向け債だけでなく機関投資家向け(ホールセール)の社債・外貨建て債・銀行借入・CPまで含めた満期構成全体で管理されています。下の表は当サイトが捕捉している個人向け債の分だけなので、表に何もなくても、ホールセール債や外債の償還を個人向けの新発で借り換える形の発行は普通にあります。機関投資家側の投資枠が既発債で埋まっている発行体ほど、償還の受け皿を個人市場に求めやすい——つまり個人向けの発行はむしろ「調達全体の玉突き」の結果として出てくることが多い、というのがプロの見方です。その前提の上で、個人向け分の償還・初回コールの推定は以下の通りです(当サイト推定・確約ではありません)。

時期(推定)回号イベント年限発行額
2028年3月頃劣15初回コール10NC5640億円
2028年10月頃劣17初回コール10NC5850億円

この償還・コールが集中する時期の前後は、借換の新発債が出やすい局面の一つと読めます。ただし前述の通り、これは個人向け分だけを見た下限的な手がかりです。逆方向も同様で、表に償還があっても現金・ホールセール債・借入など他の手段で賄われることは普通にあります。新しい発行が公表されると、当サイトはトップページの募集中一覧に掲載し、個別解説ページを作成します。

人気の銘柄は募集初日に完売することが多く、口座開設には数日かかります。「発行が発表されてから口座を作る」のでは間に合わないため、個人向け社債に強い証券会社の比較を参考に、口座は先に準備しておくのが実務上の第一歩です。

関連記事:個人向け社債の平均利率の推移(全銘柄データ)社債の格付けとは

出所:各発行体・引受証券会社が発行体から債券をいったん買い取り、投資家に販売することです。引き受ける証券会社の集まりを引受団と呼びます。証券会社の公表情報を基に当サイト集計。条件決定投資家の需要を見ながら、仮条件の範囲内で実際の利率などが確定することです。日ベース(※印は発行日)。国債利回りは条件決定日の同年限の値(財務省「国債金利情報」=日本相互証券の引け値ベース。NC付きは初回コール年限、中間年限は補間)、スプレッド国債など基準となる金利への「上乗せ幅」のことです。発行体の信用リスクと流動性の対価で、社債の値段の本体といえます。 詳しく見る →=利率−国債利回り。2021年頃までのマイナス金利期は利率を絶対水準で決める「絶対値決め」が多く、その期間のスプレッドは信用リスク発行体が利子や元本を約束どおり支払えなくなるリスクです。債券投資の中心的なリスクで、格付けやスプレッドで値付けされます。の値段としては読めません。正確性・完全性を保証するものではありません。投資判断は必ず目論見書債券の発行条件やリスクを記載した法定の開示書類です。購入前に必ず交付されます。 詳しく見る →等の原資料をご確認ください。