みずほフィナンシャルグループ 劣後債 第31回(2024年・利率1.358%)

プロの視点

みずほフィナンシャルグループが2024年7月に条件を決定した個人向け社債です。年限10年(5年後に初回コール・10NC5)、利率 年1.358%(税引前)、発行額1360億円、格付けAA-(R&I/JCR)。
みずほFGの個人向け債はバーゼルIII対応のTier2劣後債B3T2銀行の自己資本規制で「補完的資本」に算入できる劣後債です。10年満期・5年後コール(10NC5)が典型で、実質破綻時には元本が毀損する条項が付いています。 詳しく見る →)であり、起債発行体が債券を発行して資金を調達することです。の目的は事業資金ではなく自己資本規制への対応(規制資本の調達・借換)です。メガバンクは既発劣後債発行体が破綻したとき、弁済の順位が普通の債券より後回しになる債券です。その分だけ利回りが高く設定されます。 詳しく見る →の資本算入が逓減し始めるタイミングに合わせて新発を出すため、起債は資本管理カレンダーに沿って規則的に行われます。個人向け劣後債を「サクラ債」の愛称でシリーズ化した、リテール劣後市場の開拓者的存在でもあります。
発行された2024年は「金利のある世界」への回帰が進み、個人向け社債市場が発行件数・利率とも拡大していた時期です。条件決定投資家の需要を見ながら、仮条件の範囲内で実際の利率などが確定することです。日(2024/07/02)の初回コールまでの5年国債利回りは0.630%(財務省公表)で、本債の上乗せ(対国債スプレッド国債など基準となる金利への「上乗せ幅」のことです。発行体の信用リスクと流動性の対価で、社債の値段の本体といえます。 詳しく見る →)は+0.73ポイントです。高格付けR&IやJCRなどの第三者機関が、発行体の「約束どおり支払う力」を記号で評価したものです。AAAが最上位で、個人向け社債はA格前後が中心です。 詳しく見る →発行体債券を発行してお金を借りる企業・政府・機関のことです。債券投資は「発行体にお金を貸す」ことにあたります。は上乗せが小さく出るのが通常で、水準の比較は同格・同年限で行うのが基本です。なお同発行体の前回の個人向け債は2023年の第29回(10年(5年後に初回コール・10NC5)・1.015%)でした。同一年限で0.34ポイントの上昇は、発行体の変化というより金利環境の変化を映しています。
本債は劣後債であり、普通社債とはリスクの中身が異なります。初回コール日を実質的な満期として扱う商品設計の意味は、当サイトの解説記事(繰上償還の仕組みコールスキップ事業会社ハイブリッド債)とあわせてご覧ください。
主幹事はみずほです。

基本情報

発行体: みずほフィナンシャルグループ (全発行履歴を見る)

利率(年/税引前): 年1.358%(税引前)

償還期間: 10年(5年後に初回コール・10NC5)

発行額: 1360億円

格付け: AA-(R&I/JCR)

日程・取扱情報

取扱証券会社: (主幹事)みずほ

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